「スミツグイエ 東日本大震災からの古民家復興」 の出版のお知らせです。
この度、建築資料研究社より、このホームページで導入部を紹介していた、仙台・住み継ぐ家の記録が本として出版されることになりました。
スミツグイエは未完のプロジェクトです。この本は、東日本大震災以降、約10年間という時を捉えた記録になります。スミツグイエは、この本の内容も含め、これからも、更新、上書きされながら、変遷を繰り返していくことと思います。
ご興味のある方はぜひ目を通してみてください。
「スミツグイエ 東日本大震災からの古民家復興」 君塚健太郎(著)
目次
はじめに 住まいの復興は終わらない
スミツグイエ復興年表 2011年―2021年
第1章 スミツグイエの始まり
東日本大震災から出会いまで 2011年3月―2012年10月
東日本大震災との遭遇
復興を目指して
スミツグヒト 鈴木鉄平さん・ちひろさんの回想① 建築家に求めていたもの
第2章 「いま」から描く「これから」と「これまで」
初回現地調査から基本設計まで 2012年10月―2013年2月
被災民家に踏み入れる
鈴木さん一家の銀河計画
時間軸上の家
第3章 混沌から生まれる秩序の兆し
先行解体後の実施設計から第1期工事終了まで 2013年3月―2014年7月
施工者選定の試行錯誤
実施設計および見積調整
遠隔的な監理
スミツグイエの耐震補強
第4章 語り継ぐ家の萌芽たち(第1期)
過去の断片から変化を育む―外装の詳細 2012年10月―2014年7月
黒漆喰への憧憬
木製建具の記憶
憧憬と記憶を束ねる
第1期工事を終えて
スミツグヒト 鈴木鉄平さん・ちひろさんの回想② 仙台での生活に込めた想い
第5章 杜の再生へのスタート
進化する居久根を夢みて 2014年10月―2016年3月
次世代へ向けた新たな役割
再生の始まりを振り返って 山田雄太郎氏との対談
スミツグヒト 鈴木鉄平さん・ちひろさんの回想③ 「杜の都」への誇り
第6章 変わらぬ想いへ向かって
再始動から第2期工事着工まで 2017年12月―2019年9月
移住へ向けた再始動
価値を結晶化する実施設計プロセス
つくりかけの現場へ
第7章 語り継ぐ家の萌芽たち(第2期)
反復するコンセプト―内装・設備・その他の詳細 2018年7月―2020年3月
履歴を語らせる
格を取り除く
表と裏の新たな関係
さり気ない対比
先人の仕事と共に
廊下を「間」として考える
軽視できない設備の納まり
雨漏りと付き合う
良い職人や業者が集まる現場
むすび 終わらない復興の始まり
スミツグヒト 鈴木鉄平さん・ちひろさんの回想④と展望 引き継いで次の世代へ
あとがき フィールドワーク的住宅設計を目指して