外周基礎の立ち上がりに断熱材をとりつけています。今回一部に高基礎がありますが、施工上、土台や大引よりも下の断熱材は先行して取り付けられます。雨に濡れても性能的に問題はないポリスチレンフォーム(俗に言うスタイロフォーム)です。
今回は建物全体の性能設計上、押出法ポリスチレンフォーム3種bの50㎜厚を使用しています。ポリスチレンフォームにもいろいろと種類があります。断熱材が入っていれば良いという設計であれば別ですが、ある程度の性能設計も行っている場合には、必ず仕様を確認する必要があります。しかしながら、こうやって、一つ一つ設計監理者が確認するのは、施工者を信頼していないからではありません。そう思う施工者もいるようですが、それはプロとして根本的に間違った解釈です。誰にだって勘違いや思い込み、うっかり忘れてしまうことはあります。設計者と施工者が別人格である複雑な現場であればなおさらです。いつもやっていることとは違うことだってあるはずです。だからみんなで確認しあって出来るだけミスを減らすことによって、より完成度の高いものを実現しようということでしかありません。間違っても、ばれなければそのまま納品してしまえばよいと考える施工者であれば別ですが、きちんとしたものを納品することに誇りを持っている施工者であれば、第3者チェックは煙たいものではないはずです。実際、施工の現場というのはスポーツと同じようにリカバリーの連続で、最後には一定以上のレベルが実現されるよう努力するわけです。お互い信用しているから確認もせず丸投げだ、というような現場は、必ず致命的なミスが起き、しかもそれは隠ぺいされてしまうでしょう。
これは基礎立ち上がりの上端と土台の間に敷く気密パッキンです。今回は、高基礎の部分はもとより、床下を室内空間と一体として考える基礎断熱工法を採用しているため、土台下から空気が室内に入らないようにしてあります。